H19年度版実技試験のためのワンポイント!!
「自転車組立、検査及び整備技術審査」の実技において、減点の目立っ組立内容と実技試験ワンポイント。

項目別減点ワースト10 (平成20年度実技審査結果資料より)

順位 項 目 構成比
H20年度
1 ブレーキブロックとリムの隙間 (ブレーキブロックとリムの隙間はほぼ均等で、ブレーキブロックはりムの制動面に正確に当たること) 22.1%
2 後車輪の振れ (振れが縦横とも1.0mm以上は減点となり。5mm以上は不合格です) 19.9%
3 ディレーラの調整不良 (各段ごとに確実にシフトし、チェーンが外れないこと) 17.9%
4

リフレクタの取り付け角度不良 (主光軸は進行方向に平行で、上下左右に5°以上の傾きがあってはならない)

9.1%
5 ハンドルバーの取付姿勢 7.6%
6 シートポストと立パイプとの固定力不足 (水平方向に220Nの力で動かないこと) 6.9%
6 チェーンの継ぎ 6.9%
8 ベルの固定 6.6%
8 未完成 (時間内に組立ができない、又、対象となる部品が取付けられていない) 6.6%
10 サドルの取り付け姿勢不良 6.4%
 
■実技試験ワンポイントアドバイス
ブレーキブロックとリムの隙間
  技試験においては、にぎりの組付けを省略していますので、ブレーキブロックとリムの隙間が多少大きくなってもブレーキが効くようになっていますが、にぎりを組み付けるとブレーキレバーの作動範囲が狭くなり、制動力が弱くなります。
 ブレーキブロックとリムの隙間は左右均等で約2mm位に調整することが必要です。

車輪の振れ
 何度も車輪組を練習したリムは歪みが生じている場合があり、歪みが生じていますと振れ取りが難しくなり、スポークの張力にもバラツキが生じ易くなりますので、車輪組を練習する場合は、実技試験に使用する自転車以外の車輪で練習されることをお勧めいたします。
 また、スポークのねじ部に防錆油等を塗布しておけばスポークニップルの締まりもよくなります。

ディレーラの調整不良
 最近のディレーラは、シフトレバーとディレーラが同調する構造になっていますので、シフトワイヤの張り方が基本になります。(強く張り過ぎても、たるんでいても調整はうまくできません)
 現在市販されていますディレーラの大半はトップノーマル(シフトレバーをいっぱいに戻した時がトップの状態)のため、シフトレバーをいっぱいに戻した時、ディレーラのテンションプーリがトップギヤの真下になるように、シフトワイヤの張りを調整し、シフトレバーを1段毎にシフトし、変速の具合をチェックします。
 また、チェーンのオーバーランを防止するため、ローギヤ及びトップギヤ側のストッパー調整も確実に行う必要があります。


リフレクタの取り付け角度不良
 リフレクタの組み付けについては、組み付け後、自転車より離れて反射面の角度をチェックしてください。(上下左右に5°以上の傾きがあってはいけません)

ハンドルバーの取付姿勢
 にぎりの中心線が水平又はやや手前下がりを守ってください。

シートポストと立パイプとの固定力不足
 シートポストと立パイプとの固定力不足の大半は、クイックレリーズのシートピンで発生しています。レバーの締付けは、手の平に痛みを感じる位の力で締め付けるようにしてください。
 また、シートポストの表面、立パイプの内面に防錆油等が付着しているケースがありますので、組み付け時油は拭き取ってください。

チェーンの継ぎ
 チェーン継ぎ不良は大きな事故に繋がる恐れがあります。チェーン継ぎを行った後は、必ずプレートからのピンの出具合がプレートより左右均等になっているか確認してください。
 なお、補修用ピンを使用する特殊なチェーンは必ず補修用ピンを準備してください。

ベルの固定
 スポーツ専用のねじ止め式のベルでも普通の引きベルでも取付けは簡単ですが、意外と固定が緩いことが多いので、よく注意してください。

未完成

 未完成の大半は、車輪の組立に時間を要し、結果的に組立が完成できなかったものです。車輪の組立は遅くとも40分以内に組み立てられるよう練習しましょう。

サドルの取り付け姿勢不良
 サドルの組み付けの基本は、シートポストの延長線上にサドルの中心部がくるように組み付け、また、サドルの座面が水平になるように組み付けます。